衆議院が解散されました。自公両党が政権に復帰し約二年弱、この解散は有権者に何を問う選挙なのかを考えてみたいと思います。多くのメディアは消費税引上げ時期(来年十月)延期の是非やその前提となっている民主党政権下の「税と社会保障の民自公三党合意」の見直し等を争点と報じています。
少し違うのではと思います。民主党政権の提案に自公両党が合意した「税と社会保障の三党合意」はもう動き出しており、消費税率は既に3%引上げられ8%になっています。またその税収は社会保障に全額充当され、保険料の増加抑制や財政基盤の強化が実現しています。加えて、来年十月の2%引上げを延期する場合は、その手続きが法律に明記されており、特に民意を伺わねばならぬことではありません。では争点は何かです。
それはアベノミクスの評価、二年間の自公政権の評価でしょう。永い停滞と日米関係の悪化という民主党政権の負の遺産の後を受け、デフレ脱却と日本の国際的地位回復に努力して来た自公政権をどう評価して頂き、何が足りないかを伺う総選挙でしょう。
特に、日銀の円供給増に伴う、物価上昇と円安の効果が大企業、輸出産業、大都市に片よっている状況を、家計や地方、中小企業に及ぼしていくための補正予算等の自公両党の公約と政治姿勢の評価でしょう。ご自愛下さい。
2014年11月21日