国会レポート

NO.180 地方統一選挙から学ぶこと

柿わかば陽光含みてなお若く。初夏の輝きの美しい時、お元気ですか。

地方統一選挙が終わりましたが、七月の参議院選挙を控え、今後の自民党として考えさせられることがかなりあるようです。 十三都道県知事選挙は、自民・民主の相乗りが二県。民主が候補者を立てられなかったのが六県。両党が実質的に争った五都道県では、自民の三勝二敗。後半の地方統一選挙と同時に行われた福島、沖縄の参議院補欠選挙は、一勝一敗の痛み分けに終わりました。

知事や参議院の選挙は範囲が広く、県下一円に独自の後援会組織を張りめぐらせるのが無理なだけに、イメージ選挙、団体や代議士、地方議員の組織に頼る選挙になります。問題は、その地方議員の選挙結果。市町村合併で議員定数が減ったこともありますが、多くの県、特に都市部で自民党は議席を減らしました。京都のように議席数を維持したところでも、得票数、得票率は低下しています。

勿論、番狂わせもありましたが、日常活動をコツコツ積みあげている人、楽をせず、競争のなかで危機感を持って頑張った人は、底堅い力を発揮しました。衆議院が小選挙区制になり、昔のような党内の競いあいによる組織の上積み、後援会の組織化が不充分なところに常に足腰の弱さが見え、危惧されます。イメージや風に頼らない、地道な日常活動、後援会造りの大切さを自覚しないと自民党は危険水域に入るでしょう。 ご自愛を。

2007年5月11日 於議員会館

伊吹文明

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