国会レポート

NO.223  もう「近いうち」は過ぎている−新総裁・代表の責務−

義母遺す句集の紙魚や菊のかぜ。異常な残暑も漸く一段落です。お元気ですか。

社会保障と税の合意に参加した、民主、自民、公明の党首選が終りました。民主野田、公明山口の両代表は再選。が、自民党谷垣総裁は出馬せず、安倍さんが新総裁に。ここに至る経緯を振り返り、新党首三人が国民に果すべき責務を述べたいと思います。

谷垣さんの再選断念は、穏やかで誠実な人柄故に、野党党首に必要な厳しさを欠き、解散総選挙に追込めなかったとの党内不満が原因でしょう。谷垣さんは、総裁選挙候補者の政見発表に対し、「立派な政策は与党になり初めて実現できる。野党の総裁選びであることを忘れず、どう解散に追込むかを考えてほしい」と発言しています。今一歩まで追いつめたのは俺だとの自負と無念さ、野党総裁として誠実すぎたとの悔悟がにじみでています。心からご苦労さまの言葉を贈ります

別の見方をすれば、野田総理が「近いうち解散」の約束を履行せぬことが、谷垣さんを追いつめたとも言えます。野田さんが、「社会保障と税の一体改革に政治生命を懸ける」と言って、与野党協議を求めたのは、自己保身や解散回避ではなく、必要なことを実現する為と国民も信じていたはずです。マニフェストの嘘、普天間の嘘に続き、三党合意も嘘にならぬよう、三新党首には、一刻も早く主権者の判断を問う責務が。野田さんの良心と矜持を国民は注視しています。ご自愛を。

2012年10月5日 於議員会館

伊吹文明

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