参議院選挙では別表のとおり、自民党が非改選 五十と合せ、百十五議席と圧勝しました。だが単独 過半数には届きませんでした。しかし、公明党が非 改選と合せて、二十議席を得、連立与党は全委員長 を占めても、なお各委員会の過半数を制する安定多 数を確保し、衆参のねじれは解消しました。
共産党を除く野党は勢いを欠き、民主党は非改選 四十二を合せ、五十九議席と惨敗。所謂第三極は、みんなが八議席(非改選十)、 維新も八議席(非改選一)に止まりました。中京区市議補欠選挙の自民香川氏 の勝利、共産党の健闘に見るように、地道な日常活動、組織選挙の大切さを改 めて認識させました。メディア依存の風だのみ選挙の限界でもあります。
景気対策、消費税導入の前提となる社会保障制度の改革、領土問題を含む安 全保障やTPP等の外交、選挙制度改革等々。政治課題に対し、自公連立与党は、 その経験を大切に、謙虚で慎重な政局への対応が望まれます。改憲に積極的と 言われる自・みんな・維新で三分の二を得られなかった民意を大切に、憲法改 正への地道な積み重ねも大切でしょう。
参議院選挙の結果、自公政権は百三十五議席の安定多数を得て、衆参のねじれは解消。野党が党 利党略でなく、国民の立場で行動すれば、ねじれでも政治は機能します。ねじれでなくとも、民主 党政権のように機能不全に陥ることもあります。
確固たる政治理念を持ちながら、他の主張も尊重する謙虚な政局運営が望まれます。決められる 政治を望んでも、国民は独善専断の政局運営は望んではいないのです。
給料や売上げが伸びない―に象徴されるデフレ不況脱却の経済政策は、金融機関保有国債の日銀 買入れによる通貨増発、それを使う企業の設備投資意欲向上の成長戦略、隙間を埋める財政出動の 所謂三本の矢です。
雰囲気は良くなり、期待も高まっています。期待感の具体化は今後の政策に懸っており、勿論政 策の副作用も。が、何もしないのでは問題は解決しない、と国民は気付いたのが選挙結果でした。
繁栄した国が繁栄し続けた例はないのが歴史の教え。豊かさは長寿社会と価値観の多様化をもた らし、経済成長は鈍化し、社会の結束はほころびます。人間は常に更なる豊かさを求めるので、有限の資源は枯渇し、給付を求められる政府は借金に頼り、国力は蝕まれます。
産業競争力の復活、教育改革による人間力の回復、国際社会に対処できる産業構造の転換等々。 その根底をなすのは憲法改正。日本を取り戻す挑戦が国民の支持を得ました。
国家ビジョンである歴史への挑戦の為、当面処理すべき政策課題は、領土問題、安全保障、TPP等の外交問題。アベノ ミクスの具体化と財政規律の調和。社会保障改革と消費税導入。選挙制度の見直し等々でしょう。
その処理には、与党の一致結束と謙虚な政局運営が必要なのです。また、組織の強化を怠らぬ日常 活動の積み重ねが、嫌なことでも必要なことを実行する勇気を創ります。