国会レポート

NO.152 再度の年金改革を(枠組と税制の改革不可避)

托鉢の衣にとける春の雪。寒さが残りますが、お元気ですか。市長選挙のご協力に感謝申し上げます。来年度予算の審議が始まり、相変わらず忙しくしています。

さて、将来不安の一つである年金改革につき、現実を忘れた理想論だけの批判、社会貢献に対する世代間の支え合いという年金の本質と離れた意見等が、かえって基本的な議論を難しくし、不安を増幅させています。

公務員共済年金以外に、国民の年金は次の三つ。自分はどの年金の対象者かの確認がまず出発点。

  1. 全国民に加入義務のある基礎年金(国民年金とも言い、保険料月一万三千三百円。四十年加入で月六万五千円給付)。
  2. サラリーマンに加入義務のある厚生年金(労使折半で、給与の約九%の保険料。四十年加入で@の基礎年金プラス給与比例分平均十万円を上積み給付)。
  3. 労使協約で使用者が積み立て、退職後に払う厚生年金基金。なお、基礎年金には、給付の半分が税金で補助されます。

平均寿命と出生率に激変がなければ、年金は制度設計どおりにいきます。が、日本の大成功は長寿少子化をもたらし、バブル崩壊で保険料運用資産は目減り。すべての年金は青息吐息。とはいえ、給付は、保険料、運用益、税金で賄われ、どれを動かすのも国民合意を得るには難しい経済の現状です。従って、とりあえず現制度の枠組での将来の姿を今回の改革で示し、経済の好転を待って、枠組の改革を行う必要があります。ご自愛を 。

2004年2月13日 於議員会館

伊吹文明

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