どこまでも子犬添いくる桃の里。春らしくなってきましたが、お元気ですか。
京都府丹波町の鳥インフルエンザは、被害を大きくした人災の面は否定できませんが、本質は天災。京都府は精力的に対応しており、地元の田中代議士を党本部の対策本部副本部長にお願いしています。拡大防止、畜産被害や関連業界の営業被害対策や補償のための法改正、予算措置が進んでいます。
別の角度から考えて見ましょう。三十年ぐらい前は、鶏卵は貴重品で、大変な御馳走。卵は自然の恵みでした。経済が成長するにつれ、欲望や儲けのため、気づかぬ間に、私たちは自然の摂理を破壊しているようです。
鶏を狭い場所に押し込め、昼夜の別なく電燈をつけ、一日二回の採卵。鶏は生命あるものではなく、卵を生む機械となり、おかげで私たちは安価な卵を当然のように食べる。家畜の飼育のための肉骨粉、人口栽培の野菜、人口肥料、殺虫剤等等。便利のため乗りまわすマイカーの排気ガス、種々の家電製品の電気エネルギー、これ等が原因で環境破壊が続きます。
今回の騒ぎの大本も、自然に対する人間の傲慢さにあるのではないか。モノを大切に、質素に暮らすーは祖先の教え。額に汗して生きるとの教えをも忘れ、浮利を求めた結果のバブルに、日本経済が今なお苦しんでいることを併せ考えると、自己抑制と自然への謙虚さを備えた品性ある日本人の人間力再生こそが政治の責務なのです。ご自愛を。
2004年3月25日 於議員会館