国会レポート

NO.178 格差の何を是正するのか

白さより香りきわだつ夜の梅。梅の香り馥郁、暖かい早春です。お元気ですか。

地方統一選挙、参議院選挙を控え、与党のイメージダウンを狙う野党の仕掛けも一段落し、国会も政策論争に入りました。焦点は、「格差」。地域、企業、個人に、結果として格差がないのは、或る意味では理想。経済成長の中で私達は弱者を底上げし、業種の転換を図り、格差を克服してきました。

自由競争と資本主義では社会と経済を動かす限り、結果に差の出ることはやむを得ぬこと。これを嫌い、共産・社会主義を採った国が繁栄できなかったのは、歴史の証明するところ。結果の平等では、自助努力が無理なのが人間。小泉改革の本質も自助努力と自己責任。

とすると、格差の問題点は何か。勝者の傲慢、敗者の無気力。結果を求めるあまりのルール無視等等。これ等は教育再生や再チャレンジ政策‐学び直し、職業訓練、再起業資金確保等‐で、安倍内閣は既に手を打っています。

第二は競争の条件を平等にすること。基盤の弱い地方や中小企業、労働条件の不平等への梃入れです。この政策を自己都合で利益誘導に使っては、かつての官主導体制への祖先帰りになります。

これまで自民党を官主導体制と非難した民主党が、最近は格差を非難し、規制緩和や地方分権に否定的なのは何故でしょう。財源のない保護策の提案は、選挙後に国民負担となって戻ってくるのではと思います。御自愛を。

2007年2日 於議員会館

伊吹文明

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