国会レポート

NO.159税を皆で考える視点として

旅急ぐ我も一人や年の暮れ。年もおしつまりましたが、お元気ですか。

年末恒例の税制改正、予算編成作業で多忙な毎日です。二十四日決定される来年度歳出予算を賄う来年度税制改正をその前に決着させねばなりません。そこで税を考えるいくつかのポイントを記してみます。

古来、税の取りすぎを戒める格言がありますが、これ等は封建時代の王様、領主が民から取りあげ、贅沢、乱費をすることへの戒めです。現在の民主主義国家では、王者は主権たる有権者。社会保障、中小企業対策等主権者の受けるサービスを主権者が負担するのが税制。約八十五兆円の支出のうち現在の主権者の負担は四十五兆円。半分近くを借金で賄い、次世代に処理を任せていることを、今に生きる世代としてどう考えるか

第二は、税負担の公平は人によって違うということ。持てるものから集め、全ての人に配るか、全ての人が受けるサービスは、全ての人が幾らかでも負担するのか。生涯で所得税をあまり払わなかった人も、年金、老人医療、介護サービスを均等に受ける長寿社会で、所得税とモノを買うごとに全ての人が払う消費税の比率をどの程度にするか

第三は、税による損得で個人や企業の行動が変り、景気や社会の在り方に影響するという点。将来の国の形を見据え、相反する利害を調整していかねばなりません。

今年はお世話になりました。良いお年を。

2004年12月16日 於議員会館

伊吹文明

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