ゆったりと彼岸に流れる花筏。厳しい冬と暖かい春が梅と桜を一緒に恵んでくれました。お変わりなくお元気ですか?
二十七日に予算が成立。国会の焦点は行革関連法案の審議に。この法案は、国の関与する分野、従事する公務員や準公務員の在り方や削減方針を定めています。もう一つ、国と地方自治体の関連(権限移譲や税源移譲、自治体の行革と市町村への権限移譲、道州制等)の法案があると、将来の「日本の統治の形」が示せるのですが、今回は「中央政府の形」のみに止まります。これ等法案審議の特別委員長をお引き受けしていますので、与野党には、党利党略を離れ、国民が自らの問題として、政府と国民のかかわりを理解できるような審議を要請しています。
さて、国民生活への関与の少ない「小さな政府」を是とする風潮があります。勿論、不必要なものを政府が抱える等あってはなりません。が、伝統的な共生という価値感を大切にする日本は公的皆保険。競争と自己責任の国アメリカは私保険。その限りでは、日本は大きな政府。米国は小さな政府。
これは民主制の下での国民の選択で、学者や経営者が全て市場経済で−ということには、政治は首を傾けます。目指すのは、与えられた役割を最小限の国民負担で果す「効率的な政府」。その気概を受益者であり、納税者である国民自身が、政治家や公務員が、持っているかが問われているのです。ご自愛下さい。
2006年3月31日 於議員会館