国会レポート

NO.181 年金は消えていない(選挙目当てのアジ演説は恥しい)

翠児の指にぎりくる若葉かぜ。さわやかな夏になりました。お元気ですか。

回復していた安倍内閣の支持率は、年金問題と松岡前農相の自殺余波で、急に落込みました。最大の政治決戦である参議院選を控え、各党は必死。が、年金騒動には国民の不安をあおり、選挙を有利にしたいとの思惑、作為が感じられます

私たちは、自営業者等の国民年金(加入者約三千二百万人)、サラリーマンの厚生年金(約三千四百万人)、公務員等の共済年金(約五百万人)のどれかに加入。ところが、職場を変る度に、各々の職場で年金に加入します。従って、保険料を名寄せ、合算し、年金受給資格の二十五年間の支払の確認と支給額の裁定を受けます。労働組合との違法な協定、労組との事なかれ主義の社会保険庁や歴代大臣のため、バラバラの加入記録が約三億件あったのです。その後の努力で、二億五千万件の名寄せが終り、現在は残りが五千万件なのです。

安倍内閣は住所を探し、通知を出し、受給権消滅の時効停止の法案を作る等の努力を重ねています。平成八年に年金番号制を企画したのは菅厚生大臣(現民主党代表代行)で、問題解決を一歩前進させました。

現在の事態は、菅さんを含め歴代の厚生大臣、政治家が共通して責任を担うべき事柄なのです。自公政権、現在の安倍内閣にのみ責任があるとのすりかえは、選挙目当てに国民の不安をあおるだけなのです。ご自愛を。

2007年6月15日 於議員会館

伊吹文明

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