いぶき文明 公式ウェブサイト
国会レポート
NO.209 軽い、あまりにも軽い（日本の危機）
万緑を抱えて落ちる滝の音。若葉の美しい季節になりました。おげんきですか。
普天間を巡る鳩山首相発言、日本の安全保障の責任者たる首相の外交・軍事の知識、首相を擁護する民主党政治家の姿勢は、誠に軽いようです。作家芥川龍之介は、「政治家が大義の仮面を一度用いたが最後、永久にそれから脱することはできない」と警世の言を。総選挙の際、「基地は沖縄県外」と述べた鳩山首相も、バラマキ公約で勝利した民主党議員も、票のためのその場限りの仮面から脱せられず、日本は大混乱しているのが現実です。
生きていく上で不可欠だが、地元に迷惑な施設、基地、原子力発電所、ゴミ処理建設等の立地は難しいッ調整を要します。旧軍時代の基地収用、日本で唯一の陸上戦闘、米国施政権下の日々、日米安保条約の下での米軍基地による日本の平和への貢献等々、本土の繁栄を横目に、沖縄は苦難の歴史の連続でした。
日本は軍事力を最小限に経済発展を遂げ、日米双方の利害から核装備をせず、日本の安全保障、台湾海峡（対中国）、韓半島（対北朝鮮）への、抑止力を米国の核の傘と在沖縄米軍に頼ってきたのが現実なのです。
沖縄の県民感情、日本の安全保障、米軍の戦略上の要請の三つを時間をかけ調整し、知事選と名護市長選挙で民意を集約した自民党政権下の原案を、八方美人発言で打ち砕き、 日米間の不信、沖縄県民の落胆を経て、ほぼ原案に戻るのでは将に日本の危機。お元気で。
2010年5月14日 於議員会館
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