国会レポート

NO.218  自民党は野田民主党にどう向きあうべきか

我が愁い語る人なく野菊咲く。政治の信頼を取り戻せぬまま秋になりました。

菅さんが退陣し、野田総理の誕生です。私たちは、鳩山・菅政権と闘ってきたのではなく、嘘のマニフェストで当選した議員の投票で成立している民主党政権の正統性と闘っています。マニフェストを護る、護らぬで対立し、国政は円滑に進まず、大震災の復興、原発事故処理、景気対策は後手後手。

野田さんは、党内融和、ノーサイドを唱えていますが、これが結果として、 内向き、党内権力維持に傾き、与党として国民に何をするかが見えてこないのが現実。例えば、国会と国民の命運を握る総理大臣になる人を選ぶ代表選は、政策論争が不完全燃焼のまま、党内駆引きの三日間で終了。党内融和を目指すあまり、経験と能力からみて不適材、不適所の内閣。 閣内不一致、失言と辞任の醜態。「不完全内閣」と国対委員長が嘯き、論戦を逃げ当初四日間の会期が、延長に追込まれる失態。

鳩山・菅両氏の見識、経験、素養との比較でか、低姿勢の野田さんの支持率は今のところ順調ですが、国民の為に何をするのかの政策論争を避けては、政治の王道を踏んではいないでしょう。さて自民党です。大震災の復興、原発事故の処理、円高不況への対応等には、国会審議で全面協力 します。が、国民との契約と言った総選挙時の民主党マニフェスト不履行の言訳、後始末には絶対荷担せず、 国民の審判を目指します。お元気で。

2011年9月30日 於議員会館

伊吹文明

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